今さら聞けない、株主総会議事録とは!何を書けば良いのですか?

『法人登記Aiしてnet』が株主総会議事録の書き方をそっと教えます!!

株主総会議事録・・・、字面からすると、株抜総会で扱われた議事の記録ということでしょう。

しかしこれのみでは漠然としています。法人登記で添付が求められる書面である以上、法律に規定があるでしょうから、会社法を探ってみますと、ございました会社法318条

 

株主総会の議事については・・・議事録を作成しなければならない

いつ株主総会議事録を作成すべきかは、この条文から俄かに分かりませんが、長きにわたり作成しないでいますと、記載すべき内容が紛失したり、また作成した株主総会議事録を、株主総会の日から一定期間、会社に備え置かないことで100万円以下の罰金に科されたりすることがありますので、なるべく速やかに作成すべきもののようであります。

 

ただし、速やかに作成すべき株主総会議事録の内容は法務省令で定めるところにより」として別途定めがあるようです。更に探ってみますと、ございました会社法施行規則72条

同条によりますと、株主総会議事録に書くべき事項の基本は6項目のようですが、ここはビジュアル的に分かりやすくするため、我が法務局に掲載されている株主総会議事録の記載例に沿って、基本の6項目を確認してみたいと思います。

 

 

株主総会議事録の記載例

冒頭には「株主総会議事録」というタイトルが書かれていますが、これ自体は法律で求められていません。とはいえ、せめてタイトルは書いた方が該当の株主総会議事録を検索する助けにはなるでしょう。「定時」や「臨時」を冠記するか否かは自由の問題です。

 

➀番として、日時・場所が書かれています。大晦日の真夜中に東京ドームで開催しても良いのでしょうか?

 

②番として、議事の経過の要領・議事の結果が書かれています。正に要領良く書くべき箇所でしょう!

 

③番として、出席した取締役の氏名が書かれています。欠席した取締役やその住所は書かなくても結構です。

 

④番として、出席した監査役の氏名も書かれています。

 

⑤番として、議長の氏名が書かれています。「議長が存するときは」とあるのは、例外的に大株主によって株主総会が招集され、議長がその場にいないことを想定しているのでしょう。

 

⑥番として、議事録作成者が書かれています。取締役の誰かがその任に当たります。


ここでお分かり頂けることなのですが、

会社法や会社法施行規則には、株主総会議事録に押印しろとの定めがないということであります。

とはいえ腑に落ちない社長さまも多いのではないでしょうか。と申しますのも、株主総会議事録といえば、大勢で押印をベタベタ行ったご記憶があるはずだからです。

 

実は、株主総会議事録に押印を求めるのは、商業登記規則61条なのであります。

つまり登記手続において、株主総会議事録を法務局という社外に持ち出す場合には、株主総会議事録に押印が必要になることがあるけれども、株主総会議事録を社内で使用するにとどまる場合には、株主総会議事録に押印しなくて良いのが原則ということになります。