資本金とは?知ったかぶりかも?基礎知識!!

全国の社長さまの味方『法人登記Aiしてnet』が資本金について入門編をご説明申し上げます!!

会社といえば資本金  資本金といえば会社

ともいうべき程に有名な資本金は、会社と切っても切れない関係にあると言えます。ですが、いざ資本金とは何ですかと聞かれて、皆さまはスラスラ解答できますか?「そんなこと聞かれることなんてないよ」という皆さまのお気持ちが聞こえてきそうではありますが、「会社といえば資本金」という程に有名な資本金なのですから、この機会に、サクッと理解を深めておきましょう。

 

さっそくですが、資本金とはという質問に対する端的な解答は、

資本金とは債権者に対する会社の信用力といわれるのが一般的であります。

というのも資本金は、もともと株主などの会社構成員が出資したお金です。会社に出資されたお金について会社は返還義務を負わないのが原則なのです。つまり資本金は、返さなくて良いお金であるといえ、会社にとって自由に使えるお金であるといえるのです。

 

自由に使えるお金といっても、あぶく銭のように浪費しても良いというわけではありません。株主などの会社構成員から信用されて託されたお金である以上、当然ながら、会社構成員らの思いが詰まったお金だといえるからです。そうしますと資本金は、会社の運営に必要な人材を雇い入れたり、備品などを買いそろえたり、或いは、会社がこれから販売しようとする商品の原料を仕入れたりするようなものにこそ支出すべきことになり、その支出は会社の財産として存在し、その後の利益の原資となってゆくのです。

 

ところで物やサービスを買いそろえるということは、それ自体が取引ですから、取引の相手方がいるということになります。ただ法人の取引は、私たち個人が日常的に行いその場その場で決済が完了するような現実売買とは異なり、買掛すなわち後払いが多くを占めることになり、これを取引の相手方から見ると、すなわち会社に対し債権が発生するということであり、会社の債権者が誕生する瞬間とでもいえるのではないでしょうか。

 

とはいえ債権者も情を持った人である以上、取引をした会社から代金を取りっぱぐれることだけは避けたいものであります。保証人や抵当権などの担保を差し出してもらえればそれに越したことはないのですが、特に無担保債権者としては、せめて会社に支払能力があることが最低ノルマになります。この支払能力の有無を判断するのに重要となる基準がまさに資本金となるのでございます。会社にとって株主らに返さなくて良く自由に使えるお金であるということは、そのお金は債権者への支払に使えるということだからです!

 

このように資本金は債権者にとって、その会社を信用して良いか否かを判断する重要な基準となりますので、資本金を登記する必要があります。もっとも同じ会社でも、合名会社や合資会社は資本金を登記する必要はありません。これは合名会社や合資会社の会社構成員が、債権者に対し個人的責任を負うことで、資本金に代わる役目を既に果たしていることによります。

 

ではこの辺で、恒例のまとめ表を資本金についても会社別に作っておきましょう。

 

<会社別、資本金のまとめ>

  株式会社 合同会社 合資会社 合名会社
資本金の有無

資本金は必ず有ります!

∵会社は営利法人であり資本金を含む貸借対照表でその財産状態を管理するからです。  

資本金の定款記載

資本金は定款に記載しません

資本金の登記の要否

資本金の登記が必要です!

∵会社構成員が債権者に対し個人的責任を負わないからです。

資本金の登記は不要です。

∵会社構成員が債権者に対し個人的責任を負うからです。

貸借対照表の公開

貸借対照表で資本金の公表義務あり

∵債権者が資本金を当てにしているからです。

貸借対照表で資本金の公表義務なし

∵債権者は資本金を当てにしていないからです。

資本金の減少の制約

減資には債権者保護手続が必要です!

∵債権者が資本金を当てにしているからです。

減資には債権者保護手続は不要です。

∵債権者は資本金を当てにしていないからです。